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2006年2月13日 (月)

当直。

今日は当直。

読んだ論文。

Giulio Tononi.Consciousness,information integration,and the brain.Progress in Brain Research,vol.150,2005

このところ、information coding(情報の符号化)の問題などに関する論文をいくつか読んだけれども、何点か指摘があったように、「情報」という概念自体について深く考える作業はしてこなかった。
この論文では、「情報」と「意識」という概念をしっかりと定義した上で、数理的なモデル(IITC:information integration theory of consciousness)を提示している。R.T先生や吉田民人先生が挙げた情報の定義とも関連してくる内容だった。
EdelmanのDynamic core hypothesisをより具体的に、あるいは応用可能な形式に発展させた内容。
数学的な詳細は勉強不足だし、今日は時間が無いので、詳細は後日まとめよう。

Edelmanとの共著による著作や論文でよく目にしてきたGiulio TononiはイタリアのPisa大学を卒業した後、精神科医となりPhDを取得、アメリカに渡り、Wisconsin大学の精神医学教室でCenter for sleep and Consciousnessを主催している人らしい。
EdelmanがDynamic core hypothesisでSchizophreniaやDisociative disorderに触れているのも、Tononiの影響によるところが大きいのかもしれない。

今日届いた本:佐佐木信綱 注釈「万葉集I、II」、「新古今和歌集」
31文字のミニマルな表現で、情愛、幽玄、恋慕、悲哀、驚くほどの情感を描いている。その内容をありありと感じ取るためには31文字の言葉の連なりだけではなく、歴史的、社会的、個人的な文脈が必要なのだろうが、現代に生きる僕にも響く歌がある。文脈が歴史を通じて保存されているのか、僕が現代的な文脈で解釈しているだけのか?

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今日届いた本:佐佐木信綱 注釈「万葉集I、II」、「新古今和歌集」
31文字のミニマルな表現で、情愛、幽玄、恋慕、悲哀、驚くほどの情感を描いている。その内容をありありと感じ取るためには31文字の言葉の連なりだけではなく、歴史的、社会的、個人的な文脈が必要なのだろうが、現代に生きる僕にも響く歌がある。文脈が歴史を通じて保存されているのか、僕が現代的な文脈で解釈しているだけのか?

 とても興味深いテーマ。「こころに響く」とはどういうことなんだろう? 「あなた」なり「彼」なり「彼女」のこころで起きた事象、響きが「わたし」のこころも揺り動かし、響きを引き起こすのだけれど、そういう、こころとこころの共鳴、交響という現象はいったいなんなのだろう?

 情報現象には「物理現象が形成する時空間構造体の形態的ダイナミックス」という側面と、もうひとつ、「こころの響きや彩り」という主観的体験としての側面がある。これは Chalmersの指摘したこと。 さらに自分はこの「主観的体験」という存在の謎、さらには「主観的体験の奥底にさらに潜む深淵(普遍的無意識)」に神話や宗教の根拠が潜んでいると感じる。 たとえば万葉や新古今の歌人のこころと 僕たちのこころが、時間や空間を超えて響きあい、彩りを与え合う現象の根拠もここにある。この次元で起きる事象は「客観科学的思考」の限界をこえた、科学の思考対象になりえない事象なのではないだろうか。そんな結論が次第にこころの中で結晶してくる予感がする。

投稿 R.T | 2006年2月14日 (火) 18時34分

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