Preserved subliminal processing and impaired conscious access in schizophrenia.

今日はちょっとした思いつきで高尾山へ行ってみた。12月下旬には富士山の頂上に夕陽が落ちる「ダイアモンド富士」を見ることができる、というのは高尾山に行って初めて知ったのだが、今日はあいにくの曇りのため夕陽は顔を出さず。でも、夜景がキレイ。
帰り道、暗い山道をとぼとぼと下山。高尾山は山頂に真言宗系のお寺があるので、山道には仏像やお地蔵さんが沢山並んでいる。うーん、夜の高尾山は面白い。
でも、この時間に登ってくるカップルもいるから、不思議だ。
クリスマスに来るようなところじゃないぞ、と思いつつ。
最近読んだ論文の一つ。
Del Cul A, Dehaene S, Leboyer M.
Preserved subliminal processing and impaired conscious access in schizophrenia.
Arch Gen Psychiatry. 2006 Dec;63(12):1313-23.
フランスのDehaeneのグループによるSchizophreniaの研究。やはりDehaeneが関わっているだけあって、意識(特にconscious access)の障害を調べた実験。
Schizophreniaでは、backward maskingによる刺激下で、健常群に比較して刺激パタンを同定するためにより長いintervalを要することがよく知られている。この事実について、Di Lollo V.らは、bottom-up processingとtop-down processingとの競合によって両者の統合過程が障害されるという仮説を提案している。また、DehaeneもGloval Workplace Theoryを援用しつつ、シミュレーションによってconscious accessのall or nothing的、かつbi-modalな特徴が、並列分散的なprocessingにおける競合過程によって生じると提唱してきた点で、Di Lolloらと共通した立場をとっているようだ。そして、このような統合過程(あるいは競合過程)は、階層的な処理段階における上位あるいはlate-stageのprocessingで実現すると考えられている。
conscous access、あるいはawarenessに関して、backward-maskingとも関連するもう一つの興味深い事実は、subliminal primingと呼ばれるもので、僕はこの辺りはよく知らないのだが、 何らかの形でmaskingされて意識に上らない刺激が、後に続くtargetのprocessingと知覚パタンに影響を及ぼすというものだ。Dehaeneによれば、subliminal primingは、知覚処理過程のearly-stageにおけるfeed-forwardなprocessingを反映しているらしい。
最近、Schizphreniaでは下位の知覚処理過程、あるいはbottom-upな処理過程はintactだが、上位あるいはtop-down processingがおかしいのだ、とよく言われている。これが本当なら、early-stageのsubliminal primingはintactで、late-stageのbackward maskingはabnormalだと予想される。
Schizophreniaでbackward maskingを用いた実験は無数にあるので、subliminal processingがintactかどうか調べればよいというわけだ。
前置きはこれくらいにしておいて、この実験ではSchizophrenia郡と健常群に対してmaskingされたアラビア数字(1,4,6,9)の刺激が与えられ、刺激提示後に5より大きいかどうかという比較課題が行われる。Di Lolloの実験のmaskingの手法を改良して、maskingが開始される間での時間(delay)を0〜150msと段階的に延ばしており、primingの効果を段階的に評価できるようにしている。methodに関する僕の理解はあいまい。
結果的には、
(1)targetのvisibilityは、bimodalなパタンを示し、意識的アクセスのall or nothing的な特徴が再確認された。また、意識的に知覚されるために必要なdelayの閾値は、Schizophrenia郡で有意に長かった。
(2)この閾値の延長は、主観的および客観的な評価の間でぴったりと一致していた。
(3)この閾値の延長は、PANSSのいくつかの症候プロフィールと相関していた。
(4) 予想された通り、subliminal primingの効果は、両群で有意な差はみられなかった。
したがって、 Schizphreniaではearly-stageのprocessingはintactだが、より上位におけるlate-stageの統合、競合過程で何らかの問題が生じており、結果としてconscious acessが障害されているのではないか、結論づけられる。
ちなみに、このような実験結果は臨床的な印象と考え合わせても納得できる気がする。
前にも書いたが、意識がgradualだというのは全体的な状態や覚醒度、あるいは注意の度合のことであって、単純にある知覚対象が意識に上るかどうかは、all or nothing的だ。前者はconcious state、後者はconscious accessで、この辺りを分けて理解しておかないといけない。attentional blinkとか、binocular rivalryとか、change blindnessなど、意識関連の実験で一般的に使われているパラダイムは、後者のconscious accessについて調べているものが多い。
今日の音楽 :Flunk/Blue Monday(from CD"Luftkastellet")
大好きなNew Orderの有名曲のchill outカバー。原曲も好きだけど、気だるいヴォコーダーで間延びしたヴォーカルが原曲を忘れる位に心地よい。New Orderのカバー曲は外れが少ない。例えばFrenteがカバーsちあ"Bizzarre love triangle"など。原曲がいいから、どうカバーしても良く聴こえる。
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