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2008年7月

2008年7月27日 (日)

meditation

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大学に向かう途中の、荻窪の空。怖いくらいに真っ赤に染まっていたので、パチリと一枚。

先日、抄読会があったのだが、直前まで適当な論文が見つからず、最終的にAntoine Lutzのmeditationとgamma synchronyの関連について調べた研究を取り上げた。
ラフな会なので、遊び心のつもりで取り上げたのだが、相手が精神科医だけあって色々な意見や質問が出た。ちなみに、meditationとmedicationが似ているという指摘もあり。よくよく考えてみると、これはneurophenomenologyの例の一つに挙げられるのだ。

Lutz A, Slagter HA, Dunne JD, Davidson RJ.
Attention regulation and monitoring in meditation.
Trends Cogn Sci. 2008 Apr;12(4):163-9. Epub 2008 Mar 10.

これは、Lutzによるmeditationとcognitive process(特にattention)と、neural dynamicsについて述べたreview。meditationと言っても、各宗教や文化で様々なものが挙げられるが、ここではチベット密教におけるmeditationを指しているものと考えられる。Lutzは、meditationを、cognitive processの観点から、focused attentionと、open monitoringの2種類に分類している。meditationをcognitionの関連から捉えると、distribution of attentive resource、top-down control、open monitoringという2点が重要であると考えられる。meditationのcognitive processとbrain regionとの関連で言えば、selective attention(temporal-perietal junction, ventro-lateral prefrontal cortex, frontal eye fields, intraparietal sulcus)、sustaining attention(right frontal and parietal areas and thalamus)、conflict monitoring(the dorsal anterior cingulate cortex and dorsolateral prefrontal cortex)などが関わっている可能性がある。
最近は、心理学の領域でも、meditationに関するbehavioralな研究が徐々に行われるようになっているとのこと。

Brefczynski-Lewis JA, Lutz A, Schaefer HS, Levinson DB, Davidson RJ.
Neural correlates of attentional expertise in long-term meditation practitioners.
Proc Natl Acad Sci U S A. 2007 Jul 3;104(27):11483-8.

meditationは、慣れない初心者が行おうとすると多大なcognitive effortを必要とするが、鍛錬を積むにつれて、徐々にeffortless、automatic、sustainableになるという。

で、こちらは、fMRIを使って、このような学習(?)効果を調べた実験。また、上記のmeditationのcognitive processに関連する領域(dorsolateral prefrontal cortex、superior frontal sulcus、intraparietal sulcus、visual cortex)のBOLD信号が、meditationのexpertとnoviceでは、どのように異なっているのかを調べている。
現時点では、abstractしか読んでいないが、平均19000時間のmeditationを多なったsubjectでは、初心者のsubjectよりも強いactivationを示していたという。興味深いのは、平均44000時間ものmeditationを行ったexpertでは、平均19000時間のexpertよりも弱いactivationを示したという結果だ。つまり、言語や行為の学習と同じように、meditationもU字型のcurveを描くということだ。

9月の第1週の土曜日に、非公式な会ではあるが、精神科領域におけるneurophenomenologyというテーマで、シンポジウムが行われる予定だ。ドイツのUhlhaasさんと、フランスのLutzさん、日本からは河本英夫先生が講演する予定だ。詳細は、また後日。

今日の音楽:Mayuri "CB session" (CD)
冷房を全開にしてキンキンに冷やした車の中で、大音量で聴きたい。

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2008年7月25日 (金)

本いつくか

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最近、購入した本。

The Cambridge Handbook of Consciousness
Philip David Zelazo (ed), Morris Moscovitch (ed), Evan Thompson (ed)
Cambridge University Press, 2007

最近、RT先生に教えて頂いた意識の科学に関する書。計1000ページで、かなり分厚い。
Evan Thmpsonもeditorの一人だが、彼は巻頭で

To the memory of Francisco J. Varela (7 September 19460 28 May 2001) ーE.T.

とVarelaへの追悼の念を捧げている

内容は読んでみないと分からないが、ざっとみたところ、すぐにでも読んでみたい項目もある。

それにしても、最近は意識に関する論文や論考を集めたアンソロジーが立て続けに刊行されている。
それ自体はいいことなのだが、こういう編集本が立て続けで出版されるのは、意識の神経科学も分岐点に差しかかっているのかもしれない、などと感じた。

なお、秋には、TononiとLaureys(だったか)による2The Neurology of Consciousness: Cognitive Neuroscience and Neuropathology"という論文集が刊行される予定である。

あと、蔵本由紀 「非線形の科学」(集計社新書、2008)も購入

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2008年7月12日 (土)

蛍の季節になった。暇があれば、観に行きたい。
蛍は昔から好きだけど、オシレーションと同期を体現する蛍は、僕にとってはとても親近感のもてる虫だ。

Edelman風に脳の中の小人になってみた気分で、脳内の1000億個のニューロンがバチバチ!と発火している様を眺めてみると、さぞかしきれいな風景だろう。一個一個のニューロンは瞬いては消えてゆく刹那的な事象だ。それぞれが、せいぜい近くのニューロンと同期して、バチ、バチと発火する。にわかに一つ、二つと離れたニューロン同士がシンクロし始める。局所的なシンクロは全体に波及して、ついに閾値を超えてパーコレーションを起こす。そして、いつしか大規模な共同現象が生起する。時々刻々と明滅するニューロンの大集団は、じっとみているとしばしば同じパタンが立ち現れては消えるというような過渡的な相転移をみてとることができるだろう。ここで、僕らは1000億個の蛍が互いに同期しながら瞬いたりしているのをみて、何かが起きているということを体感する。

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2008年7月 7日 (月)

無事に

認知運動療法研究会での講演も無事に終了。

僕自身は、今後の研究についての所信表明だったので、指定された時間を超過してまでかなり好き勝手にしゃべらせてもらった。前日まではかなり緊張していたのだけれど、当日の本番になると言葉が出てくるから不思議だ。

講演後の森岡先生のご指摘については、僕としてもセラピストの方をまじえて色々と意見をうかがいたかったのでのだが、時間オーバーのため、今後に持ち越しとなった。

宮本先生は、相変わらず話が上手い。僕も、あのように真ん中に立って話せるようになりたいのだ。

また、河本先生には、意識の背後には広大な無意識の領域があること、意識化されたイメージが意識下に背景化していくプロセスがあるという点についても考えていく必要がある、とのご意見をいただいた。その通りだ。

レセプションで多くの方に質問を受けたが、このブログみてました、という声を聴けたのはうれしかった。皆がしっかりと前を向いている、良い学会だと感じた。

あと、いずれは、自分の実験データなども示せるとよいな、と思った。

今日の音楽:The Velvet Underground & Nico/S.T (mp3 dl from itunes store)

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2008年7月 3日 (木)

メモ

ちょっと気になった論文をメモ。

Gonzalez-Burgos G, Lewis DA.
GABA Neurons and the Mechanisms of Network Oscillations: Implications for Understanding Cortical Dysfunction in Schizophrenia.
Schizophr Bull. 2008 Jun 26

Tononi G, Massimini M.
Why does consciousness fade in early sleep?
Ann N Y Acad Sci. 2008

Achard S, Bassett DS, Meyer-Lindenberg A, Bullmore E.
Fractal connectivity of long-memory networks.
Phys Rev E Stat Nonlin Soft Matter Phys. 2008 Mar;77(3 Pt 2):036104.

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