2008年4月 1日 (火)

明日から

明日から大学院生となる。

と言っても、実状は、無給で働きながらごくわずかの空いた時間に実験を行うという生活だ。

メリットとして、

大学がライセンスを取得した論文にアクセスし放題。今までのように、図書館に行ったり、メールで送ってもらう手間がなくなる。
同じように研究をしている先生たちと、ディスカッションができる。
学会に参加しやすい環境になる。
大学では、僕の臨床能力について第三者的な批判が入る。こういう場所は、臨床人生の中で一度は必要だと感じていた。
ごくわずかの時間に、実験を行うことができる。

デメリットとして、、

うーん、メリットとデメリットは表裏一体だから、書くのはよそう。

最初の実験プロトコルは何とか方向性と大まかな手順だけは決まった。
Attentional blinkのERP studyだ。
ちょっとだけ、consciousnessに絡めてある。

また、MEGを使った実験のプロトコルも考えなければならない。
今のところ、schizophreniaにおける抗精神病薬服薬前と服薬後でネットワークアナリシスを行い、synchronizability、small-world propertiesなどの変化を調べることなどを考えている。

数理解析のプログラムはMATLABで組む(組んでもらう)必要があるが、これをどうするかが一番の問題だ。

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2008年3月29日 (土)

バリ島

本日、バリ島から帰国。

クタやレギャンは汚いし、どうってことの無い猥雑なリゾート地だったのだけれど、ウブドはやっぱり特別な場所だった。

僕が熱帯を訪れるのは今回の旅が初めてだ。どこをみても草花や奇妙な果実をつけた木々が辺り構わずに空間を占拠していて、これまでに訪れた地域と比較すると、この島に何か異様な場のエネルギーようなものを感じずにはいられない。

人もそうだ。長年にわたってバリ人が乱立させてきた寺院の意匠と色彩は、乱暴な熱帯の森に負けていない。彼らはバリヒンドゥーという独特の宗教文化をもち、どこかで毎日のように祭りを行っている。蜜のように濃くて重い何かが、島に充満している。

確かに、20世紀以降彼らが観光というものを意識するようになり、今日のバリ島を作り上げてきたのだといわれても、僕らにとってこの島はやっぱり異様だった。

雨期のバリ島では、昼過ぎから夕暮れまで必ず強い雨が降る。したがって、もっぱら昼間にいそいそと観光することになる。雨上がりの夕暮れには、木々が混沌と生い茂るジャングルと、重たい空に陰る夕陽を眺めながら、僕らはひたすら茫として過ごす。気が向けば、本や論文を読んだり、歩いたり、泳いだり、昼寝したり。熱帯特有の密度の濃い空気を感じながら、時間の流れもゆっくりと段々重くなる。

こういう場所でこういう時間の過ごし方を体験してしまうと、強い刻印を残してしまって、もはや後に引けなくなるなあなんて感じながら、気が付いたら辺りは暗くなっていて、蛍が舞っていたりする。
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バリ島では、バトゥール山(1700mくらい)への早朝登山に挑戦した。4時くらいから登り始め、3時間くらいで登頂。山頂の火口からは、小規模ながら今でも噴煙が上っている。
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この島では、毎日のようにお祭りが行われている。数が多いからといって、彼らは毎回真面目な気持ちで参加しているようだ。これは、島で最も神聖なブザキ寺院のオダラン祭。
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ウブド近くの棚田。ウブドから島の北部にかけてこのような棚田の風景が続く。棚田がリゾートだなんて、ちょっと普通じゃあないんじゃないか?


滞在中と行き帰りの飛行機で読んだ本、論文。

廣松渉「身心問題」(青土社、1989年)

これは、持って行って正解。心脳問題ならぬ、身が先に来る「身心問題」。およそ20年前の本だが、今日の諸科学が意識の問題に取り組もうとする際に直面するおよそ全てのテーマが扱われており、しかも著者の洞察がいちいち全て的を得ていることに驚いてしまう。意識の神経相関、物理現象と心的現象の因果的関係、開放系システム、他者認識と自己意識の同時性、社会的認知などなど。難解な哲学用語も出てくるものの、対談形式になっているので、飽きずに最後まで読むことができる。
Varelaは、心的現象と物理的現象(特に脳内のニューロンの発火活動)を異なる二つの現象領域だとした上で、両者には非対称な双方向的な因果作用があると指摘し、そこに立ちはだかる説明的、方法論的断絶に対する救済策として神経現象学というアプローチを提唱した。一方、廣松氏は、身心問題という因果関係について正面から問うような議論はそれ自体不毛なもと位置づけている。このような立場に立った上で、脳、身体および環境における物理的現象という「可能態」から心的現象という「現実態」が対自的に「転化」するプロセスを、脳や身体というオープンシステムにおける一種の「状態関数」として位置づけている。現象学的視点に近いVarelaと異なり、因果的にみればあくまで起因作用をもつのは物理現象であるとされる。ここだけみれば、Edelmanの「伴立entailment」や「phenomenal transform」という概念に近い立場と言えるかもしれない。しかし、上述のように、氏は、心的現象を、身体や脳における可能態から現実態への転化という「対自的現成化」と位置づけており、この意味では心的現象そのものの存在論的な根拠がなはだ怪しいものに弱められている。むしろ、僕たちが、日常頂いている素朴な心理学を土台にして、このような「怪し気な因果関係」を前理論的に跳躍し、自己の身体や他者との相互的な関わりを通して「私という心的現象」と「心的現象をそなえた他者像」なるものをいわば構成的に作り上げ、心的現象という物理世界においては仮想的な現実態を最終的に自己や他者へと体験的に「帰属」させていくプロセスを置き去りにしてしまっていることが、身心問題のという不毛な議論の源泉になっているのだと指摘する。僕らが、このような著者の立場をどうとるかは別として、これから脳あるいは身体と意識との関係について考えようとする人は、是非読んでおくべき本だと思う。時間があれば、もう一回読み直してみたい。

Slagter HA, Lutz A, Greischar LL, Francis AD, Nieuwenhuis S, Davis JM, Davidson RJ.
Mental training affects distribution of limited brain resources.
PLoS Biol. 2007 Jun;5(6)

meditationのERP study。meditation(ヴィパッサナー瞑想など)の訓練によって、attentional blink/RSVP課題におけるT2の識別率が上昇するというbehavioralな結果と、これがT1に対するP3の振幅の低下と相関するというelectro-physiologicalな結果から、meditationの実践がattentive resourceの効率的なdistributionに影響を与えるのではないか、という内容。実験の解釈は微妙な気もするが、meditationによって、僕たちの知覚システムに何らかの痕跡を与えるということは言えると思う。

Sergent C, Dehaene S.
Is consciousness a gradual phenomenon? Evidence for an all-or-none bifurcation during the attentional blink.
Psychol Sci. 2004 Nov;15(11):720-8.

意識あるいは主観的知覚と無意識あるいは非主観的知覚とは、連続する(gradualな)現象なのか、あるいは非連続(all or none的)な現象なのかという問いは、未だ未解決だ。これは、attentional blink/RSVPとmaskingを用いた精細な心理物理実験であり、少なくともattentional blink/RSVPにおけるT2の主観的知覚が、all or none的なふるまいを示すことを報告している。

Dehaene S, Changeux JP, Naccache L, Sackur J, Sergent C.
Conscious, preconscious, and subliminal processing: a testable taxonomy.
Trends Cogn Sci. 2006 May;10(5):204-11. Epub 2006 Apr 17.

このレビューも、上のDehaeneらの実験と密接に関わる内容。Baarsのglobal workspace仮説をニューラルモデルに上手く落としこんでいる。前に一度読んでいたが、再び読む必要が生じたので、今回の旅に持参した。

Wang XJ.
Synaptic reverberation underlying mnemonic persistent activity.
Trends Neurosci. 2001 Aug;24(8):455-63.

In recent dynamical systems model, various attractor states of cortical neural activities are thought to contribute to specific working memory (mnemonic) states. Such attractor states depend on the synaptic reverberation in the cortical recurrent circuit which is largely mediated by activities of NMDA receptors. In this model, NMDA:AMPA ratio is a critical factor for the optimal working memory performance. This review summarizes recent studies and show new model of attractor dynamics of brain acitivity. An intriguing possibility is that working memory disturbance in schizophrenic patients may results from an abnormally low NMDA:AMPA ratio, which would give rise to dynamical instability of the mnemonic cortical circuit.

Fries P.
A mechanism for cognitive dynamics: neuronal communication through neuronal coherence.
Trends Cogn Sci. 2005 Oct;9(10):474-80.

neural synchronizationが脳内のbindingを可能とするという従来のbinding-by-synchronization仮説を一歩進めて、二つのneural asssemblyのoscillationの位相差が、両者の間におけるinput、outputの時間枠(communication window)を規定するのだという仮説。binding-by-synchronization仮説がrepresentational codeとして提唱されているのに対して、Pascal Friesは、およそあらゆるcognitionのダイナミクスにこのようなoscillationの位相差を介したcommunicationの原理が働いているのではないかと予測している。

今日の音楽:Clare and reasons/ The movie(CD、2007)

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2008年3月22日 (土)

チベット、大学院

昨日、今日は、僕の勤めている病院での仕事納めだった。
皆には色々と助けられて、何とか3年間やってこれたんだ、と思う。

4月に入ったらもう僕は大学院生。のびのびと、でもただひたすら臨床と研究をやる、ただそれだけ。
自分のPCで論文が落とし放題になるので、論文読んで、学会に出て、勉強しまくろう。

こんな僕に講演の予定も舞い込んで来た。
意識、NCC、ネットワーク、神経現象学あたりについて話そうと思う。

実験プロトコルも、一つ目は概ね出来そうだ。
細かいところを詰める必要があるが。
意識の問題は、当面のところでは迂回して、まずは実験のトレーニングを地道に踏むべしとは思っていたが、初回の研究でもやっぱり意識に関連したテーマを選んでしまった。

実は、退職時のどさくさに紛れて、明日から、僕はチベットのラサとチョモランマベースキャンプを訪れる予定であった。チベットのラサで始まり、短期間でチベット全体に波及した暴動のために、中止せざるを得なかった。
旅に出られないのも残念だが、今回のチベットの騒乱はもっと懸念される事態だ。

これを機に、チベットで起きた火種が、地球上にパーコレートしていき、もっと大きな波となって中国政府に跳ね帰ってくればいいという空想。

で、僕は行き先を買えて、タイとラオスに行くことにしたんだけど、これまた航空券の手配ミスでおじゃんになってしまった。
結局、バリ島のウブドでゆっくりしながら、たまっていた論文でも読んでくることにした。

バリ島には、僕の先輩が研究をしているはずなのだが、これをみている人で誰か住所を知っている人がいれば、教えて下さい。

最近読んだ論文
oh M, Rolls ET, Deco G.
A dynamical systems hypothesis of schizophrenia.
PLoS Comput Biol. 2007 Nov;3(11):

これは、統合失調症について、精神病理、薬理、シミュレーションなどのトップダウンアナリシスという観点から考えている精神科医であれは、必ず読んでおいた方がよい。

今日の音楽:Nick Drake/Pink Moon(LP)
Elliot Smithと同じように、Nick Drakeのうたを聴いていると、僕の気分はどんどんと落ち込んでいって、気づいたら夜中の2時くらいになっていて、いつの間にか色々と頑張ろうなんていう気持ちが出てくる。

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2008年2月 8日 (金)

引っ越し

先週の土曜日に、荻窪への引っ越しを済ませた。
大雪の前日だったので、翌日だったらと思うとぞっとする。

次こそはまっとうな家に住んで、まっとうな内装にして、まっとうな暮らしをしようと心に決めていたのだけれど、僕が選んだのは忍者屋敷のような変てこな家で、結局のところ僕の性分は変わらないらしい。

最近は、attentional blinkが起きる条件下(RSVPを使ったやつ)で、T2をhigh emotional valenceのpicutureにした場合のERP modulationや、T2のperceptual thresholdの変化などに関する論文をチラホラと読んでいた。結局、僕が探していたものは見つからず。ここら辺、実験につなげられそうな気がするのだが。

もしかしたら、3月に休みがとれるかもしれず、成都経由でチベット自治区のラサとチョモランマベースキャンプに行くかもしれない。雲南、ミャンマー、インドネシアのボルブドゥールなどとも迷っているのだが。 
ああ、本当は時間さえあれば、カイラスをコルラしに行きたいのだ。

41gtfsttt1l_aa240_今日の音楽:Herrmann & Kleine "Our music"(CD) ちょっと古いけど、これまた秀逸なアンビエント〜エレクトロニカ。Ulrich Schnaussみたいなキラキラとした恍惚感をもつトラックあり。

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2007年12月30日 (日)

2007年

明日からしばらく徳島の実家に帰省。
予定は決めていないけど、香川の善通寺、室戸岬近くの御厨人窟、徳島の太龍寺など、空海にまつわる史跡をめぐってみようと思う。実家の猫たちに会うのも楽しみの一つ。

2007年の後半は色々なことがあってブログへの投稿ペースがかなり失速したけど、振り返ってみれば、これまで同じペースで相変わらず論文や本は読み続けていたとは思う。ただし、乱読、雑読ではあった。今年に入ってから読んだBuzsakiの"Rhythm of brain"とか、凄い内容だったなあ。時間があれば、あれはもう一度読んでみたい。insightに関する一連の研究で、意識への神経科学的アプローチが、決して間口の狭いものでは無いんだと思った。RT先生と一緒に書いた社会脳の総説をきっかけに、かなりの量の論文を読んだのだが、同じく総説を書く必要から調べたサヴァン症候群の研究とも重なって、今後は意識以外の諸問題の動向も追わなきゃ、と強く思った次第。あと、ネットワーク関連でSporns、Achard、CJ Stamらの研究をちゃんと知ったのも、大きかったなあ。social neuroscienceや、彼らのやっているようなネットワークサイエンスが精神医学の領域もでもはっきりとした潮流になるだろうなと確信はしているのだけど、2007年の後半に関しては、これらのテーマをいったん棚上げにして、とにかくEEGやMEGに関する実験デザイン、方法論を頭に叩き込むのに徹していた。
とにかく、来年からは自分でやらなきゃ。
あと、臨床については、何かと同僚に迷惑をかけた、反省点の多い一年だった。

ちなみに、今年一番の頑張りは、槍ヶ岳登山か。

51wjido9nol_ss500_音楽的生活については、とても充実した一年だったと思う。Hammock"Raising Your Voice...Trying to Stop an Echo"、Manualの"Lost Days, Open Skies And Streaming Tides"(2007)、Kettelの"Volleyed iron"(2005)、Halcaliの"サイボーグ俺達”(2007)、Blast Headの"Head Music"(2001)、レイ・ハラカミの"暗やみの色"(2007)などなど。

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2007年11月30日 (金)

Kettel

最近は、体調、頭ともに今イチだが、耳の調子は良い。

論文だけはちょこちょこと読んでいる。
最近読んだ、意識関連の論文をピックアップ。上二つは共にDehaeneのグループ。
Del CulのPLoS論文は、凄まじい内容。

Del Cul A, Baillet S, Dehaene S.
Brain dynamics underlying the nonlinear threshold for access to consciousness.
PLoS Biol. 2007 Sep 25;5(10)

Kouider S, Dehaene S.
Levels of processing during non-conscious perception: a critical review of visual masking.
Philos Trans R Soc Lond B Biol Sci. 2007 May 29;362(1481):857-75

Kranczioch C, Debener S, Maye A, Engel AK.
Temporal dynamics of access to consciousness in the attentional blink.
Neuroimage. 2007 Sep 1;37(3):947-55. Epub 2007 Jun 7.

462今日の音楽:Kettel/ Volleyed Iron (CD, U-Cover Recoreds, Belgium, 2004)
最近のヘヴィローテーションは、オランダ人の一人エレクトロニカユニット、Kettelの一連の作品。ファーストの"Through Friendly Waters"のように、彼の作品は、エフェクト音や変調を多様した、まるでおもちゃ箱のような実験性とアイデアと意外性に富んだものが多いのだけれど、この"Volleyd Iron"はKettelが純粋にアンビエント、アブストラクトに挑んだ作品。これが、大変すばらしい内容。ビートレスでつなぎ目の無いアンビエントノイズの上に、様々な生活音の断片が散りばめられていて、ひんやりとした音感なのに情感が豊か。静かで抑制のきいたドキュメンタリーフィルムを観ているような印象を与える。Manualとか、Kettelなどを聴いていると、僕が昔ぼんやりと抱いていた電子音響音楽の未来とは全く異なる方向に進んでいる気がして、楽しみでならない。

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2007年11月11日 (日)

insight

最近は、変な咳が続いて体調が悪い上に、病院の仕事でもストレスが多くて、何だか調子が上がらない日々が続く。

来年度からの研究を控え、最近は色々と実験デザインを考えているのだが、これがなかなか苦戦している。
特に、新しいタスクのアイデアがなかなか思いつかない。

最初の実験では、意識にはこだわらずに、できるだけまとまった結果がでやすい実験をやりたいのだが、今のところ、平凡におもいつく限りのタスクは既にインテンシブに調べ尽くされている、と、既に弱腰な気分。
一回でも何か出来れば、流れは変わるだろうと思うのだが。

その中で、これは出来るかもしれないなあと思うのが、"insight"。

Kounios J, Fleck JI, Green DL, Payne L, Stevenson JL, Bowden EM, Jung-Beeman M.
The origins of insight in resting-state brain activity.
Neuropsychologia. 2007 Jul 27

Jung-Beeman M, Bowden EM, Haberman J, Frymiare JL, Arambel-Liu S, Greenblatt R, Reber PJ, Kounios J.
Neural activity when people solve verbal problems with insight.
PLoS Biol. 2004 Apr;2(4):E97. Epub 2004 Apr 13.

insightは、心理学の領域では問題解決のストラテジーの一つとして長い歴史をもつ研究テーマなのだが、brain-imaging(EEG、f-MRI、MEG)を使った研究はまだそれほど多くない、というのが最大の理由。

insightを伴う問題解決では、ある問題に対する解答が突然アウェアネスに上る(aha experiece)。これに対して、analyticな問題解決のストラテジーは、終始意識下に進行し、段階的に解答へと至る。したがって、insightとanalytic solutionは、problem solvingにおけるconscious processingとsub-conscious processingという観点から捉えることができそうだ。

さきほど、意識にはこだわらない、と書いたが、insight/problem solvingという観点から、意識の問題に入っていくこともできるかもしれないというのが、僕が興味をもったもう一つの理由。

問題の種類にもよるが、ヒントを与えることによって、sudden insightが生じるまでの時間を一定の範囲内におさめることも可能だ。ヒントを与えないのであれば、responseにタイムロックさせて加算平均するのでもよいかもしれない。個人的には、ERPだけでなく、frequency別のpower spectrum解析、可能ならsynchronizationを調べてみたいのだが、それは解析ソフト次第か。

何よりも、sudden insightを導くような問題、しかも短時間、ローコストでできるようなものを考案できるか、というのが最も重要な点。これまでの先行研究で使われているのは、アナグラム、compound remote associatiton(CRA) problem、ナゾナゾなどだ。
この中では、二番目のCRAが最もEEG研究に適しているのだが、これよりも良い問題がないかどうか、今考えているところ。
案外、意外なところにヒントがあるかもしれない。

そういえば、茂木氏が、aha experieceの際には、脳内の神経活動が一斉に活動するということを言っているが、僕が知る限り、問題解決やinsightに関連した研究でそのような報告をしたものは今のところない。おそらく、Tallon-Baudryらのダルメシアンの絵を使った研究のことを指しているのだろうが、あれはコヒーレントな知覚パタンの成立、不成立というobject recognitionに関する実験で、確かinsightが生じる瞬間を捉えたものではなかったような気がする。

今日の音楽:Manual "Ascend"(LP)
4103ay2jael_aa240_最近、部屋の占拠していたレコードとCDを大量に売り払ったのだが、この行為が逆にレコード熱を再び上げてしまった。で、懲りずに購入してしまったのが、このレコード。Reminiscent driveやFenneszのような郷愁を帯びたエレクトロニカが、この季節によく合う。夕暮れの時間に聴くと、時間の経過が限りなく延長してゆく。

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2007年9月29日 (土)

大学院

来年度から大学院に進学することが今日正式に決まった。
合格発表は見に行っていないのだが、まさか落ちてるなんてことはないだろう。

何を研究するか、あるいは何を研究できるのかは、現時点では不透明な部分が多い。
しかし、何を研究したいか、というのは胸のうちではほぼ決まっている。
だいたいこのブログで書いたり紹介したりしていることなんだが、あれこれと言う前にその前にやらなきゃいけないことが今の僕には多過ぎる。
少なくとも、EEGやMEGの技術的な面に関するトレーニングを受けないと、とてもじゃないけどお話にならない。
解析についても然り。

論文はもっと批判的に読み込もう。
このブログでも、これまでみたいにレビューだけじゃなくて、実験や具体的な方法論について積極的に取り上げていきたい。

ちなみに、このブログでは何人かの先生とのまさに奇跡的な出会いがあって、近くであれ遠いところであれ羅針盤のようにいつも僕の目指す方向性の強い指針になってくれた。
以前に比べてブログの更新のペースは大分落ちてしまったけど、今後も地道に続けていきたい。

ちなみに、明日からはウズベキスタンとトルクメニスタンへの旅に出かけてくる。
旅行人を読んで行き先をミャンマーにしなくてよかった。
10月8日に帰国する予定。

というわけで、しばらく留守にします。

今日の音楽:Ride/Dreams Burn Down (from CD"Wave")
高校時代によく聴いた。

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2007年9月13日 (木)

当直

今日も内科当直。
何度か呼び出されて、眠れなそう。
明日は外来だし、辛いなあと、愚痴っぽくなってしまった。
でも今週末は、槍ヶ岳に登るので、まあ頑張ろう。

そんな中、ネットをちらちらと眺めていたら、なんと漫画「Hunter x Hunter」再開のニュースが。
本当なら、これほどうれしいことはないないのだが・・。

今読んでいる本
夢枕獏「沙門空海唐の国にて鬼と宴す」(徳間書店)
不意をつかれた。結構、おもしろい。
「虚しく行きて、満ちて帰らん」という空海の言葉が頭に響く。

入戸野宏著「心理学のための事象関連電位ガイドブック」(北大路出版)
分かりやすくて、参考になる。
もう一つ、Steven J Luck"Event-related potential teqhnique"(MIT press)も購入。

とりあえず、今後電気生理をやろうとするなら、こういうテクニカルなことは押さえとかなきゃいけないと思って読んでいる。

と、これを書いているところで、また呼ばれた。

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2007年7月26日 (木)

Dsc_0011_3今週は、久しぶりに、ダウンしてしまった。
熱も出て、咽頭が痛くて、食事が喉を通らない。

先週末に、雨の中夜叉神峠に登ったせいだろうか?
あれは、小雨でも、良い山登りだった。

いや、多分、いつもの扁桃炎だろう。毎年1〜2回はなるのだ。
というわけで、今日、同僚に点滴用の末梢静脈ラインをとってもらい、数日分の点滴用抗生剤を自宅に持ち帰って、自分で点滴をすることにした。

最近、英語のリスニング教材を探していた。
どうせなら自分が興味をもっている内容で、ということでネット上でいろいろと探していたら、From Autopoiesis to Neurophenomenologyというサイトでいくつかの音源をみつけた。

Varelaの思想を振り返るカンファレンスが2004年にParisで行われたようで、このサイトではそのときのレクチャーの内容がmp3でダウンロードできるようになっている。

うーん、ざっと見る限り、そうそうたる名が並んでいる。

神経科学からはJean-Philippe Lachaux、Michel Le Van Quyen、この2人はVarelaと同じところにいたみたいだから良く分かるけど、Wolf Singer、Shaun Gallagherも参加していたのには驚いた。

哲学からはEvan Thompson、Thomas Metzinger、Allan Wallace、Alva Noeなどの名が並んでいる。

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2007年5月30日 (水)

5月は

5月はこの1年くらいで最も忙しかったような気がする。
入院もできるだけとって、論文も片っ端から読んではいるけど、うーん、ほとんど頭に残らない。
余裕の無さから中途半端になったしまった部分で、人に助けてもらっているのがとても有り難い。

そんな中、Boards of canadaを聴くのと、夏休みの旅の計画を立てるのが心の救い。
流動的だけど、今のところウズベキスタンとトルクメニスタンを考え始めている。
またイスラム圏になりそうだが、中央アジアの仏教遺跡にも興味がある。

最近、見つけた論文。
Breskin I, Soriano J, Moses E, Tlusty T.Percolation in living neural networks.Phys Rev Lett. 2006 Nov 3;97(18):188102. Epub 2006 Oct 30.

Neural pecolationに関する研究。
マウスの脳の切片を取り出し培養的に入れる→ニューロンの受容体を様々な濃度の薬物でブロックして、connectivityを段階的に調節する→切片にグローバルに電流を流し、ニューロンの発火をfluorescent calcium indicatorとCCDカメラでモニターして、パーコレーションプロセスを調べた、という実験。物理畑からの論文で、数学的な詳細は僕には理解できなさそうだが、時間が空いたときに読んでみたい。

今日の音楽:Boards of canada/High Scores(12inch)
今も昔も変わらず、Boards of canadaは良い。

最近のDVD:「プラネットアース DVD-Box vol.2」
これは、凄い。特に、世界の高山を空中撮影した最初のタイトルには、クラクラときた。
カラコルム山脈が出てきたのもうれしかった。

最近の気に入り:水出し珈琲
前の晩に冷蔵庫にセットしておけば、翌朝になると美味しいアイス珈琲ができているのでうれしい。アイス珈琲なら水で抽出する方が、嫌な匂いやアクが出ないので、お勧め。これから重宝しそうだ。

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2007年3月14日 (水)

昨日は

昨日は、大学の研究会で、「Synchronous neural oscillation, Consciousness and Schizophrenia」というタイトルで、レビューした。最初の総論的な内容で時間をかけすぎて、後半は駆け足になってしまった。それでも何人かの先生が反応したり、質問してくれたりしたのでよかった。
サヴァン症候群のレビューもいったん書き終えたので、もう一度、統合失調症と意識についてじっくり調べたり考えてみようと思う。

これから読む本は、
G.Buzsaki "Rhythms of the brain"(Oxford Univ. Press, 2006)
まだ出だしの1章だが、これは面白そう。

何となく気分で、今週末は群馬県の山合いにある温泉に宿泊することに決めた。一人なので、そこでゆっくり読んでみよう。
本当は、同じ群馬県の法師温泉に行ってみたかったのだけども、満室だった。

今日の音楽:Manual with Jess Kahr/The North Shore(CD)
Manualの"Bajamar"の一つ前の作品。"Azure Vista"では、シンセサイザーの使い方がちょっと大げさな印象も無くはなかったけど(好きだけど)、Jess Kahrというアーティストと共演したこの作品から、突如としてメロディーは抽象化し、音の輪郭が曖昧になっている。一体、何が起きたのか?音が何層にも重なっていて、まぶしい夕陽のように捉えがたく、浮遊感が圧倒的に増しており、聴いていると色んなことが思い出されて、トロトロとしたいい気分に浸ってしまい、寝てしまう。うーん、Bajamarでやっていたことは、ここで既に表現されていた。

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2007年2月 3日 (土)

独り言

最近は研究室の発表で、同期と意識、統合失調症についてレビューする必要があり、昔読んだ論文にも色々と目を通しているところ。

最近の個人的な興味は、特定の条件でいかなる時空間的パターンの同期が生じるかということよりも、脳内の特定のネットワークがどの程度まで同期しやすい傾向にあるのか(synchronizability可同期性?)ということ。
synchronizabilityも、グラフ理論やシミュレーション関連の分野ではかなり研究されているみたいだが、神経科学ではまだまだこれからの分野である。
とは言ってもsynchronizabilityについては神経科学の分野でいくつかの論文が出ていて、やはりsmall-world networkとの関連が重要で、特にネットワークのcharacteric path lengthがcriticalらしい。
また、大局的な同期は低い周波数帯域(α、δなど)で起こりやすく、局所的な同期は速い周波数帯域(γ帯域)で起こりやすい傾向があるようだ。

また、脳内の相転移phase transitionや、パーコレーションpercolationなども、synchronizabilityとも関連することとして気になるところだ。

相転移とは、たとえば水分子の集まりが液体から個体に突如変化するような、典型的な非線形現象である。
パーコレーションとは、ネットワーク上で任意のノード同士が互いに結合する確率を上げていったとき、ある閾値を超えると突如としてひとまとまりの無限遠の広がりをもつクラスターができることである。現実社会では、たとえば流行や感染症が社会全体に蔓延する現象や、地域全体に道路網が構成されるプロセスに相当する。

ちなみに、同期現象が伝播、浸透して、transientでグローバルな同期が実現するというのは、このパーコレーションや相転移に似ていなくはないだろうか?
実際にYusteらの研究で、脳はDOWN状態からUP状態へと相転移し、同期は常にUP状態で起きているらしい。
グローバルな同期現象が数百ミリセカンド持続することを考え合わせてみると、脳のネットワークの中でパーコレーションのような事態が起きている可能性は十分にあり得ると思う。
そして、相転移やパーコレーションのような現象が実際に起きているとして、それらが何の機能的重要性ももたないとは到底考えにくい。むしろ、このようなマクロな振る舞いによって、脳内で高次の心的現象が符号化(コーディング)されている可能性も考えられないだろうか。

情報の符号化の階層性という観点から言えば、意識や主観的体験は、ニューロンの発火率やおばあさん細胞のようなシングルニューロンレベルのコーディングではなくて、あるいは局所的なアッセンブリのレベルでもなく、もう一つ上のオーダーである相転移や同期、パーコレーションのようなネットワーク全体のダイナミクスのレベルでコードされているのではないかなと思う。
そして、Schizophreniaでみられる主観的体験の異常も、シングルニューロンレベルの異常からくるものでは決してなく、おそらくは意識と同じようにネットワークダイナミクスのレベルで起こっているのだろう。

とか考えていたら、最近neuro-percolationなんていう言葉もみつけた。

最近読んだ本小田垣 孝「つながりの科学ーパーコレーション」

今日のDVD:「蟲師」
1巻から3巻まで観た。

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2007年1月10日 (水)

高野山、UTCP

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先週末は、久しぶりの高野山に。
信州の真田家ゆかりの蓮華定院の宿坊で1泊。質素な造りで、派手ではないけど、その辺りがいわゆる日本的なイメージを惹起するのか、外国人の宿泊客がほとんどだ。
その日の宿坊の名簿にはDavid Byrneという名もあったから、驚いた。
折しも悪天候で、高野山は夜から雪に見舞われた。宿坊はほとんど暖房もきかず、外界との仕切りはガラスと障子一枚だけなので、結局僕は風邪をひき、中耳炎になってしまった次第。
しかし、雪の舞う中、奥の院まで続く参道を歩いていたときの僕の精神状態は何とも言えない感じだったと思う。

風邪も治りきらないまま、昨日、今日とarational agentさんのお誘いで、楽しみにしていたThomas Metzinger博士の講演@UTCPを聴いてきた。
first person perspective、phenomenal self、intentionality、consciousnessといったテーマに関する内容で、僕が早々に挫折したままの大冊"Being No One"の概要に沿って進んでいるようだ。
正直、通訳無しの英語で、かなりへばった。さらに、哲学の基本の知識を欠く僕にとっては、representation、intentionality、phenomenalあたりの用語の初歩的な説明から始めて欲しかったのだが、容赦なく次々と新しい概念が提示され、僕の頭は全くついていけてなかった(と思う)。でも、これくらいは、自分でやらなきゃ、駄目か。
それでも,UTCPの若い研究員の方はかなり積極的に質問していて、脱帽。講演の内容に対する僕の理解度の問題もあるのだが、この質疑応答を聴いていて哲学をやっている人の問題意識の在処がちょっと垣間みれたのは嬉しかった。

通常の体験が帯びる「主観性」といっても、僕も精神科医の端くれなので、特にSchizophreniaの自我障害と呼ばれる一連の体験成立の障害に関心がある。その中には、体験から主観性がそぎ落ちてしまったようなもの(離人、被影響体験)や、逆に過剰になってしまうもの(誇大妄想、被害妄想)もある。時間的な順序もあるが、通常はこれらがある程度混ざった状態で出てくることも多い。エンピリカル、クリニカルな話題に突っ込んでいく時間の無い今回の講演では、精神症状についてはほんの少々触れただけではあったが、Metzingerのようにまず概念装置とモデルの土台を徹底的にこしらえた上で、個々の臨床的な症候を解析していくアプローチは、現在の方法論的に閉塞気味の精神病理学ではみられないものだと思う。近年、運動の内部モデルなどが一部の自我障害の説明に使われていたが、勘違いでなければ、Metzingerの言うPhenomenal self modelは、これをもっと広く体験全体に拡張したものとも言え、知覚、運動などの要素的な認知的活動のみにとどまらない統合失調症の症候を捉える際に参考になる。しかし、そのためには、モデルのもうちょっと具体的なところを理解していないといけないんだろうな。あらためて、"Being No One"の該当箇所を読み返してみよう。
Metzingerのモデルは元々エンピリカルなデータを下敷きにして考えだされたものだと予想されるので、当然ながら脳の構造や神経活動の時空間的パタンとの関連も気になる。脳損傷例の研究からselfのrepresentationが右のparietalのBOLDにcorrelateするという論文を読んだことがあるが、多分そういうことだけではなくて、Schizophreniaをみた場合、神経活動の伝播の時空間的なパタンや、ニューロン群の機能的なグルーピングも関与していると思う。
今日はちょっと頭が回らないので、もう少し調べて考えてみよう。

今日の音楽Various artists"Pop Ambient 2007"(CD)
今年も出たアンビエント、アブストラクトのコンピレーション。ドラムもメロディーラインも欠いたトラックに残るのは、始まりも終わりもみえない浮遊音の連続性だけで、やはり怪しげな気分に陥る。ここまでいくと、もはや心地よさは余りない。でも、決して疲れない。アンビエントは、ゆっくりと鳴り始めるチルアウトやハウスのトラックのイントロ部分を延々と先延ばしにしたようなものだ。普通は十数秒たってから徐々にドラムやメロディーが入ってくるのに、このアンビエントのトラック群では始まるべきものが始まらない、永遠に先延ばしにされたような不穏な気分になる。

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2007年1月 3日 (水)

明日から

Dsc_0067数年ぶりの徳島の滞在もあっという間に終わって、明日からまた仕事。皆元気そうだったし、猫たちもすっかり家猫風情を身につけていて安心した。
久しぶりに木屋平村にも行き、かつての山岳武士の居城で、平家とともに落ち延びた安徳天皇の仮の内裏であったという伝説のある森遠城の跡地や、卑弥呼伝説のある悲願寺、子供の頃に良く泳いだ穴吹川などを訪れることができた。僕が子供の頃よりも、一段と廃墟が増えていたような気がした。

最近読んだ論文をメモ
Cho RY, Konecky RO, Carter CS.
Impairments in frontal cortical gamma synchrony and cognitive control in schizophrenia.
Proc Natl Acad Sci U S A. 2006 Dec 26;103(52):19878-83. Epub 2006 Dec 14.

シンプルなEEG study。健常群ではcognitionの負荷(cognitive control)に応じてPFCのγ synchronyのactivityが増加するが、Schizphrenia郡ではこのようなcognitive controlに応じた変化がみられない。このような差は、他の周波数帯域ではみられなかった。

Doesburg SM, Kitajo K, Ward L
Increased gamma-band synchrony precedes switching of conscious perceptual objects in binocular rivalry.
Neuroreport. 2005 Aug 1;16(11):1139-42.

binocular rivalryにおいて、被験者によってconscious perceptionのswitchingが報告される425および260ms前に、50ms程持続するtransientなγ-band synchronous oscillationがglobalに出現する。binocular rivalryではconscious perceptionが数百ms毎にswitchすることから、globalなγ-band synchronous oscillationのtransientなburstは、neural correlates of being consciousではなく、neural correlates of becomig awareではないか、という考察。

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2007年1月 1日 (月)

2007年

昨年は、前半はまずまずだったけど、後半は色んな意味でペースダウンしたなあ。
もうちょっと頑張らなきゃ、という感じを引きずりながら年を越したような。
でも、色々と楽しい仕事ができた。
今年は、勉強、研究のモチベーションをコンスタントに維持したい。

それでは、皆さん、今年もよろしくお願いします。

新年の音楽:Manual"Azure Vista"(CD)

今日の午後、久しぶりに実家の徳島に帰郷する予定。

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2006年10月25日 (水)

Tight correlation between hemodynamic responses and gamma-band oscillations

僕の勤めている精神科で、精神科における身体合併症マニュアルを作成している。
今までに無いマニュアルなので、面白い企画だと思う。
何人かでぼちぼちと書き始めており、出来上がったら出版される予定。

先日は神経心理の研究会に久しぶりに出席したついでに、図書館で論文を釣ってきた。
neural synchronyと、Schizophreniaに関する論文が意外に沢山みつかる。
このところ忙しくて論文を読む時間が余り無かったのだが、一段落ついたので、また色々と調べてみよう。
研究会では年明けに発表の順番が回ってくるらしいので、近々まとめてみたい。

以下、独り言メモ。いくつかの論文をパラパラと手にとって読んでみると、neural synchronyとSchizophreniaとの関連については、やはりAustrariaのEvian Gordonのグループの報告が最も多い。次いでHarvardのKevin M Spencerのグループ。あとは、Singerらのグループも散見される。neural synchronyにはevoked(tightly locked to stimulus)とinduced(loosely locked to stimulus)とがあり、それぞれ異なるプロセスを反映していると考えられる。やや乱暴に言えば、short-range synchronyは主にfeature bindingなどに、long-range synchronyは主にintegration of several segregated brain areasに異なる周波数帯域で関与しているのではないかと思われる。また注意、特に焦点注意(attentional blinkを使った報告が多い)との関連についても考えなければいけないようだ。Tallon-Baudryらは、注意によるneural synchronyのtop-down modulationを報告している。神経心理学的には前頭葉、頭頂葉内側などが注意に関わっていることはおそらく間違いないのだが、このような脳のmodularityとネットワークのダイナミクスとしてのneural synchronyをどうつなげていくか。


最近読んだ論文をメモ

Niessing J, Ebisch B, Schmidt KE, Niessing M, Singer W, Galuske RA.
Hemodynamic signals correlate tightly with synchronized gamma oscillations.
Science. 2005 Aug 5;309(5736):948-51.

SingerのグループによるScience論文。

f-MRIで用いられているBOLD imagingは脳機能評価の強力なメソッドだけど、ここで評価された脳血流の変化(hemodynamic response)がいかなる神経活動のダイナミクスを反映しているかについてはっきりとした結論は出ていない。
この論文は、一次視覚野に微小電極を埋め込まれた猫に対して2段階の強度の視覚刺激を与え、さらにoptical imgingで同時に撮影し、(1)spike rate、(2)刺激強度、(3)LFP oscillationとの相関関係を調べたという実験を報告している。

結果としては、まず従来通り脳血流の変化が刺激強度およびspike rateと相関することが再確認されている。しかし、さらに強い相関がγ-bandのLFP oscillationのpowerとの間で確認された。このLFP oscillationのpowerと脳血流変化との相関は、δ→θ→α→β→γと周波数帯域が上がるにつれて強くなった。また、刺激強度を固定すると、脳血流変化にはtrial by trialのfluctuationがみられるが、このfluctuationとspike rateは相関せず、LFP oscillationにのみ相関していることも確認された。

ちなみに、皮質の抑制性インターニューロンは高度に同期した発火パタンを示し、これによってpyramidal cellがperiodicに抑制され、γ-band synchronized oscillationが生じると考えられている。これは、抑制性インターニューロンが局所のenergy consumptionを決定する主要な因子であることを意味する。したがって本論文の考察では、γ-band synchronized oscillationに関連した脳血流変化の主要な因子は、皮質の抑制性インターニューロンであるされている。また、抑制性介在ニューロン自体は皮質のニューロンの20%程度を占めるに過ぎないという事実は、BOLD signalとunit recordingの解離をある程度まで説明するとされている。
脳機能の評価方法は様々で時間的、空間的解像度に一長一短がある。その中で、このような様々な脳機能評価方法の"cross modal"な関係を調べた実験はかなり重要だと思う。

今日の音楽:Elliot Smith"XO"
Edith Frostに並んで、depressionの音楽の個人的な最高峰。このあたりは大学時代によく聴いていた。
今は無き渋谷のZESTでは、缶ジュース以下の値段で売られていたが、だからこそあの店は潰れたのだろう。

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2006年10月 6日 (金)

10月

仕事を3日間休んで、無事に回復。極量の抗生剤点滴が効いたのか、長引かずに済んでよかった。とはいうものの、看護師さんにパキスタンや中国で怪しい病気をもらってきたのではないかと白い目でみられる。
療養中に、ちょこちょこと流し読みした論文を簡単にメモ。

Freedman DJ, Assad JA.Experience-dependent representation of visual categories in parietal cortex. Nature. 2006 Sep 7;443(7107):85-8. Epub 2006 Aug 27.

何となく"experiece dependent"というタイトルが気になって手に取った論文。サルを用いたmultiple-unit cell recordingの実験。知覚刺激のカテゴリーのコーディングは前頭葉との関連がよく知られているが、visuo-spatial attentionや、motor planning、decision-makingなどに関わると言われているLIP(lateral intraparietal area)は、学習によるmotion-directionのカテゴリーの変化をより"robustに"コードしていた。一方でMTは、motion-directionを正確にコードしていたが、カテゴリーや学習による変化はコードしていなかったという話。LIPが、behavioral relevanceやmeaningといったより抽象的な表象の成立に寄与しているのではないかと考察。

Churchland PS, Churchland PM. Neural worlds and real worlds.Nat Rev Neurosci. 2002 Nov;3(11):903-7

Churchland夫妻のspeculation。最近はこういう話が気になる。ナイーブな実在論や観念論は神経科学の発展によって打ち捨てられたものの、real objectとneural representaionとの関係は、単純なマッピングやNCCという図式だけではまだ不十分で、neural spaceとreal worldのsimilarity distance(類似性の距離関係)によって構成される高次元マッピング空間を考えましょうという話。つまり、external realityとinternal representationとの相同性は明示的には対応させきれない部分、ある意味で恣意的な関係があるのだけれども、それぞれのドメイン内のsimilarity distanceの関係は対応させることができるのではないか、ということらしい。最後まで"Neural words and real words"というタイトルかと思い込んで読んでいたが、その方がしっくりくるなと思った。

Breakspear M.Aust N Z J Psychiatry. 2006 Jan;40(1):20-35. Review.The nonlinear theory of schizophrenia.

確か、BreakspearはオーストラリアでEvian GordonらとSchizophreniaのEEG関連の面白い研究を色々とやっていた人だと思う。speculativeで、よく理解できない部分もあったが、Fristonなどが言っていることと大きく変わらないのだと思う。この辺りはもう少し勉強が必要。

今日の音楽:Elliot Smith/Either Or(LP)
最近新譜は買っていないので、あれこれと棚から引っ張りだして聴いている。Elliot Smithはdepressionの音楽。その昔、宇田川町の東急ハンズ前にあったレコード屋で、100円で売られていた。これも、学生だった頃よく聴いていたもの。この季節に。

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2006年10月 5日 (木)

tonsillitis

久しぶりに熱発して、40度は超えない辺りで上がったり下がったり。ああ、しんどい。
左の扁桃線が腫れて、表面に「しろいもの」がびっちりと付着していた。ああ、恐ろしい。
久しぶりに病欠で仕事を休んだので、朝、夕は病院で抗生剤の点滴をしてもらい、昼間は「風の谷のナウシカ」の漫画版とニュートン ムック「量子論」をぱらぱらと読んで過ごした。
とても論文は読めないといいつつ、dehaeneの論文をひとつよんでるところ。

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2006年8月21日 (月)

東北

00000089_1先週末は密かに休みをもらい、高校時代の友人とともに、下北半島にある恐山と秋田県田沢湖近くにある温泉、鶴の湯を訪れてきた。

新幹線で八戸まで3時間。友人の大遅刻のため、行きの電車は一人きりで、なぜか持参していた"Synchronization"というタイトルの本の1〜2章を読む。八戸から恐山まではレンタカーで4時間ほど。霊場に近づいたとき、車内では坂本龍一の"Sweet Revenge"が流れていて妙に周囲の雰囲気に合っていたのだが、最初の門をくぐるといきなり空気が変わった。こういうのは久しぶりだ。

恐山の夏の大祭(7月、10月)は既に終わっていて、イタコは山にいなかったけれども、霧がかった恐山は、とてもこの世のものとは思えない雰囲気。きれいな宿坊に宿泊して、意外に豪勢な精進料理を頂いたり、温泉につかったり、早朝のお勤めをこなしたり。恐山でカシャカシャと写真を撮っていたら、硫黄のせいか突然カメラがプルプルと震えだし、以後まったく言うことをきかなくなった。
予想に反して、観光客は少なかった。宿坊のお坊さん曰く、「修学旅行はお断り」という姿勢が妙にうれしい。子供がくるところではないと思う。それでも、境内前の売店では「恐山盛り」の「合掌アイス」なんてものも売られており、昔よりだいぶ観光地化しているのかもしれない。ちなみに、ここで買ったお香は、香りも良くて、火が消えると聖字と地蔵の姿がボッと浮かび上がる有り難い工夫もなされており、ついうれしくなって2箱ほど購入。

鶴の湯では、運良く本陣に泊まることができた。昨冬の雪崩の影響も無いようで、僕の期待をはるかに超えた一軒宿だった。夜は星がきれいで、山と虫と川の音しか聴こえない。この2日間で何回、お湯につかっただろうか?囲炉裏の側に腰掛け、美味しい田舎料理を頂いた。

「国内はいつでも行ける」と考え、海外を中心に色々と回ってきたけれども、今回の旅で訪れたどちらもが、今までに味わったことの無い雰囲気をもった場所だった。
うーん、東北は本当に面白い。

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2006年8月 8日 (火)

ラサ

1号も欠かさず定期購読している雑誌が3つだけある。

「旅行人」という雑誌は、随分前から定期購読している。イエメン旅行でもお世話になった。前回号の特集は「ラサの21世紀」というタイトルだった。個人的な危機感を煽る内容で、この10年くらいでラサは週単位の猛烈な勢いで変化し続けている「最先端を行く街」であること、先月ついに開通した「青蔵鉄道」によって、これまでにラサと呼ばれてきた街は消失するであろうこと、しかし一概に変化を非難するものでもないということなどが書かれていた。ああ、早くチベットにも行きたい。
「National Geographic英語版」。大きな写真が豊富で、旅行中の会話のネタ元としても有用。内容にもよるが、これが届いた週は、車ではなく電車に乗るのが楽しみになる。
もう一つは、漫画の少年誌。

近頃は、Kelso、Bresslerの論文を集中的に取り込み中。
Kelsoの論文は、脳の神経活動のダイナミクスや非線形性に関する論文で必ずと言っていいほど、引用されている。色々と読んでいるが、一言で言えば"coordination dynamics"で、脳内の分散した領域のにおける発火事象の共同現象の原理について実験結果をふまえつつspeculativeに述べられている。このようなcoordinationはcognitive coordinationとneural coordinationという階層的な二つのレベルで記述されているように思われる。そのどちらのレベルにおいても、meta-stabilityとか、quasi-attractorとか、oscillationといった現象が見いだされる。数学的な素養の無い僕にも分かり易い内容。Edelmanのneural darwinismやreentrant interactionなども積極的に取り込んでいる。後日レビューの予定。

最近は、ある先生の直接的な影響で、仏教あるいは東洋思想関係の本を読み始めた。大して読んでもいないくせに、末端をちょっとかじっただけの段階で、あれこれ自分のブログに書くのは恥ずかしいことなのだけど、驚くべきことがいくつもあり、書かずにはいられない。基礎的な概念や漢字の知識が乏しい僕にはなかなか理解しがたい面もあるのだが、読み進めるうちにVarelaが仏教や龍樹の思想に傾倒していった理由が分かるような気がする。意識状態のコントロールとか、関係論的な「縁起」などの概念は、上記のKelsoや、Varela、Edelmanの論文と同時並行的に読んでいても、抵抗なく頭に入ってくるような気もする。とりあえずは、同じ四国出身の空海の思想を中心に、松長 有慶や松岡正剛、井筒俊彦、鈴木大拙などの本をゆっくりじっくり読んでいく予定。

最近の楽しみ:最近NHKとBBCが5年かけて共同制作したというドキュメンタリー、"Planet Earth"は秀逸な予感あり。

今日の音楽:Bruno Battisti D'Amario"Samba para ti"(LP、再発)
大学時代、必死に探したがついに手に入らなかった作品が、再発されている。1974年、イタリア。洒落た音楽はもういいのだけど、これは別格。670

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2006年8月 2日 (水)

ぼやき、つぶやき

昨日は大学の図書館に行って、(ヤケクソになって)色々と論文を漁る。
僕が勤めている病院がアクセスライセンスを保有するデータベース(Ovid,Proquest)は全く利用価値が無いので、欲しい論文がすぐに手に入らない。うーん、こういう生活がいつまで続くのだろうか・・。

そんな中、Kelsoを中心にいくつか面白そうな論文がみつかる。

僕は、「意識の科学と統合失調症(精神病理学)」というところから神経科学に興味をもって、色々と調べていたのだけれども、このような試みはもはや空中分解しており、今は関連した諸領域を細々と調べている。やはり、実験手法とか、ベースとなっている原著を押さえておかなければいけないんだと思う。

早く自分の手を動かしたいのだけれども、当分先になりそうだ。

8/26のMetamorphoseには、クラウトロックの極北とも言うべきManuel Gottsching(マニュエルゲッチング)が来日し、あの伝説的な「E2-E4」(Sueno Latinoとか、Derick Mayで再発掘され、リアレンジされたあの曲)をライブで演奏するとのこと。延々と繰り返され、意識に上らない程度の速度でゆっくりと円を描きながら恍惚へと上昇する、あのギターのリフレインを聴くことができるなんて・・。他にも、Pharoah Sandersの生演奏もあるのだから、何らかの「音楽的体験」があってもおかしくはないかも、などと期待。

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2006年6月21日 (水)

無事に(とういか、何と言うか)、OHBM2006を終え、帰国。
発表の予定の無い僕の目的はTononi、Dehaeneなどのlectureを聴くことだったのだけど、予定通り会場に到着するも、Tononiは一向に現れず。あとで人から聴いた話だが、利根川進のTalairach Lectureがキャンセルされたことを受けて、急遽日程を変更していたらしい。その頃、僕はフィレンチェ市内をひたすらぶらついていたため、知る由もなし。帰国したら直前にメールでアナウンスされていた。

気を取り直して、ポスターを色々見て回ったけど、予想通りf-MRIばかりだった。その中で、MEGとか、TMSなどがちらほら。僕は、Fristonとか、Evian Gordonあたりのfunctional connectivityに関するものを中心に回った。同行させてもらった先生からも浴びるように色んな話を聴く。

行きと帰りのフライトでは、以下のVarelaに関するreviewを読んだ。

Rudrauf D, Lutz A, Cosmelli D, Lachaux JP, Le Van Quyen M.From autopoiesis to neurophenomenology: Francisco Varela's exploration of the biophysics of being.
Biol Res. 2003;36(1):27-65. Review.
これについては、いずれしっかりと紹介しようと思う。

今回は学会にかこつけて、ヨーロッパ大陸はほぼ初上陸。フィレンチェは意外にこじんまりとして小汚い街だったけど、それはそれでなかなか居心地がよかった。ちなみに、イタリアでは、精神科病院が廃止されたという話を聴いていたが、街を歩いていると、様々な形で影響が出ているところを目撃。

あー、パリはやっぱりパリだった。とても時間が足りない。一人になると、どうしてもユダヤ人街やインド人街に足を運んでしまう。というわけで、パリにいる短い期間は「ピタ」ばかり食べていた。

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2006年6月10日 (土)

OHBM 2006

今日の外来を終えた後、Human Brain Mapping 2006に参加(僕は発表しないのだけど)するために、1週間ほどフィレンツェへ。プログラムを眺めていると、Consciousness関係のlectureもちらほらと散見。Giulio Tononiのlectureは外せない。

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2006年5月26日 (金)

memo

何を勉強しているんだか分からなくなってきた。
精神病理学の本はほとんど読んでいない。
新しいアプローチがあるはずなのだが、焦点を絞れぬまま、行ったりきたり。

Schizophreniaと脳の自発活動(まともに扱ったものはほとんどみつからない。調べようがないからだろう。)について色々探しているうちに脱線してみつけた勉強用の論文をメモ。

Anderson JS, Lampl I, Gillespie DC, Ferster D.The contribution of noise to contrast invariance of orientation tuning in cat visual cortex.Science. 2000 Dec 8;290(5498):1968-72.
noise,information processing

Volgushev M, Eysel UT.Neuroscience. Noise makes sense in neuronal computing.Science. 2000 Dec 8;290(5498):1908-9.
noise,information processing

Rudrauf D, Lutz A, Cosmelli D, Lachaux JP, Le Van Quyen M.From autopoiesis to neurophenomenology: Francisco Varela's exploration of the biophysics of being. Biol Res. 2003;36(1):27-65.
Neurophenomenology

Winterer G, Ziller M, Dorn H, Frick K, Mulert C, Wuebben Y, Herrmann WM, Coppola R.Schizophrenia: reduced signal-to-noise ratio and impaired phase-locking during information processing. Clin Neurophysiol. 2000 May;111(5):837-49.
noise,Schizophrenia

Sperling W, Martus P, Kober H, Bleich S, Kornhuber J.Spontaneous, slow and fast magnetoencephalographic activity in patients with schizophrenia.Schizophr Res. 2002 Dec 1;58(2-3):189-99.

Lee KH, Williams LM, Haig A, Gordon E."Gamma (40 Hz) phase synchronicity" and symptom dimensions in schizophrenia.Cognit Neuropsychiatry. 2003 Feb;8(1):57-71.
Gamma synchrony and Schizophrenia

Horn D, Ruppin E.Compensatory mechanisms in an attractor neural network model of schizophrenia.Neural Comput. 1995 Jan;7(1):182-205.
attractor dynamics of neural network and Schizophrenia

Cossart R, Ikegaya Y, Yuste R.Calcium imaging of cortical networks dynamics.Cell Calcium. 2005 May;37(5):451-7.
Voltage sensitive dye imaging

Cossart R, Aronov D, Yuste R.Attractor dynamics of network UP states in the neocortex. Nature. 2003 May 15;423(6937):283-8.
Attractor dynamics,UP states